荒川の水切り遊び - トピック返信
23. 奇蹟の水切り
【返信元】 22. 子役さんとの出会い
2014年08月17日 05:44
 初めの優勝はS君の11回でした。半年後に二度目の対決が企画されました。新しい担当のディレクターさんもEちゃん優勝の計画です。本気のようです。事前に訪ねてきて私の家でたっぷり水切りについて勉強。次の日にはアシスタントまで来ました。
 計画としては、前回惨敗のEちゃんがリベンジのため、私を訪ねてくるという設定です。これは大変です。私も本気で計画を立てました。私としても水切り遊びの楽しさを伝えるのに一番年少の女の子が優勝するというのは、最高のストーリーです。
 水切りは力ずくではどうしようもありません。Eちゃん優勝もあり得るのです。撮影は3日間、Eちゃんの特訓は難しそうです。なによりEちゃんにピッタリの石をたくさん集めることが大切です。初めの日には千個近く投げたでしょうか。膝付きで投げるEちゃんの膝はあざで紫色になりましたが、肩や肘は翌日になっても少しも痛くないそうです。強く投げられないので肩の負担が少ないのです。半年の間に成長し、集中力も増し、かなり上達してきました。寝て起きるとそれだけで上達するという具合です。本気で遊んだだけなのにたくさんのことを覚えたのです。前回は5回が奇跡だったのに、8回は普通に出るようになりました。ときどき10回以上もあります。ところが他の子も上達しています。今回も難しそうです。でも、Eちゃんは「なんかこれ、勝てるかも知れない」とつぶやきます。スタッフのカメラと音声はその言葉を逃しません。私は何日もかけ、最高の石を集めました。K君は石の回転にこだわり、S君は石にこだわります。対戦の日、またまた絶好の水切り日和です。紅葉のきれいな山に囲まれたいつもの河原に3人が集結です。勝負は3回、目指すは対岸、一番数多く石が跳ねた子の優勝です。
 3人とも上達したので肉眼ではジャンプの数が確認できません。スーパースローカメラと、すぐに映像が見られる器機を積んだ車がスタンバイ。「よーし!おれからいく」いつもの景気の良いKくんの言葉で本番が始まります。いきなりの13回。本人も驚く上達です。もちろん私の持ってきた石は最高ですから当然の結果です。次は14回。またしても新記録です。最後は13回。K君は完全にコツをつかみました。
 次はS君。前回の優勝者、初めから勝負をかけたかまぼこ型の石、失敗で4回「うわあ」とばかり河原にへたりこみます。Eちゃんは「ちゃんと練習したの?」ときついお言葉。次はチャンピオンの意地で14回。最後は6回、男の子二人が14回で並びました。
 最後はEちゃん。石に祈りを込めて投げる膝付き投法、初めは8回、次は6回、「ア~ア」ため息のEちゃん。最後はなかなか投げません。最後の一投、水面ぎりぎりから投げられた石は、1メートル先に約10度で入水、ひよこの小走りのようなかわいい波紋が短い間隔で続きます。理想的な水切り!、奇跡が起きました。男の子たちは「うっそ~」口をあけてあぜんです。Eちゃん、口を押さえて駆け回ります。うひょひょひょ~笑いが止りません。ビデオで確認。な、何と18回!。「やった~あ」Eちゃん全身笑顔でさらに駆け回ります。当然スタッフも全員がうひょひょです。河原は不思議な感動につつまれました。Eちゃんの目に涙が光ります。最後は3人でEちゃんの優勝を祝して一斉に石を投げます。「水に踊る神秘」放送時のナレーションです。水切り遊びには奇跡が起こります。練習を通じて、Eちゃんには初めての奇跡でした。この放送は思った通り大きな反響がありました。涙が出た、感動したという女性の反応が多くありました。続く…

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