荒川の水切り遊び - トピック返信
24. 石投げ選手権大会
【返信元】 23. 奇蹟の水切り
2014年08月18日 07:55
 それから約1年が過ぎ、子役さん3回目の水切り遊びの企画です。今度は私も出場した全日本石投げ選手権大会への出場です。Eちゃんは、小学校低学年の部へ。S君とK君は、小学校高学年の部に挑戦。今回は三人の特訓です。みんな成長していますし、自動的に上手になっています。それでも番組制作側としては優勝者が欲しいところです。
 好奇心旺盛な3人は、全員優勝の力はありますが、まだ放送で一度も一番になったことのないK君を優勝させたいところです。実力はあるのに運がないのです。
 番組担当者は独立したばかりで真剣です。「誰かは優勝するでしょうね」私は自信を持っていました。一番の問題は、大会の様子を伝える番組の時間です。どうやって25分の番組内に収めるか私には想像できません。
 私は3人の練習メニューを作りました。3回投げて2勝した方が勝ちですから失敗をできるだけ少なくしなければいけません。それでも決勝戦に近くなると、上手な子がいますので、冒険もしなくてはなりません。
 K君は、加減して投げることができますので、失敗で負ける事はなさそうです。体が小さいので、体全体を使った大きなフォームを指導します。
 S君は、真面目で緊張することが予想されます。仲間と勝負するときは良いのですが、大会では特に心配です。意識的な投げ方で、フォームが身に付いていませんから。たくさん投げさせるしかありません。
 Eちゃんは勝ち気な性格で本番に強いです。他流試合ですから張り切るに違いありません。膝付きフォーム(別名ネコ投法)に磨きをかけるしかありません。石を投げるときに「ニャー」とかわいいかけ声でタイミングをとります。
 水切りおじさんは最高の石を拾い集めます。最後の練習日、勝負石を渡して最後のアドバイスを与えました。それは相手が投げるのをみて、勝てると思ったら力まないようにすることでした。このアドバイスは間違いであることを後から気付きました。
 平成16年10月30日、3人は大会会場の河原にテレビカメラを向けられて立っていました。「緊張するね」Eちゃんが言いました。この日私は応援に行きませんでした。行けば私を頼ります。いろいろ考えて行かない方が良いと判断しました。
 Eちゃんは小学低学年14名の中からトーナメントで勝ち上がり、決勝戦に進みます。相手は1年生の小さな男の子、この子はとても上手です。お父さんは優勝経験者です。かなり練習しているのが投げ方でわかります。10回位のジャンプを普通に出します。強敵です。でもEちゃんは18回を出した事もあり、当日も11回を出しています。充分優勝のチャンスはあります。しかし緊張して失敗してしまいました。それでも、見事に準優勝、敗れてもかわいい笑顔です。対戦相手の子は、まったく緊張がありません、淡々といつもの調子で投げています。勝ち気が災いしました。
 総じて、地元の子どもたちには緊張があまり感じられません。おおらかで、あまり勝負にこだわらないようです。「勝つと思うな思えば負けよ」です。
 K君とS君が出場する小学高学年の部は。21名の出場者です。S君は相手を気にしすぎ、フォームが安定しません。3回戦で敗退、私のアドバイスが災いしました。
 一度も失敗せず、順調に勝ち上がったK君には、やる気は見えても緊張は見られません。投げるたびにギャラリーから「オオー」と歓声が上がります。19回のきれいなジャンプを出しています。もともと自由な感性のK君は、大会前の練習で、体でコツをつかみました。私が知らない間に急に上手になっていたのです。小さな体をいっぱいに使い、無心で元気に投げられるようになりました。
 決勝戦の相手は女の子。手首のスナップを上手に利かせ、石の回転、入水角度ともに安定しています。でも、失敗しなければK君の優勝は動かないところです。K君最初の水切りは11回、対戦相手も負けずに11回。最後はK君実力の17回で見事優勝。駆け寄るS君とEちゃんの3人は、手を取り合って「スゴーイ」と飛び跳ね、喜びのダンスです。回りで見ている地元の子どもたちは、そのオーバーな表現にけげんな表情です。
 水切り大会を運営している方は、できるだけ勝負にこだわらないような運営をしています。部を多く作り、たくさんのヒーロー、ヒロインを出します。賞品も華美なものは避けています。オーデションを勝ち抜かなくてはならない子役さんとは違うのです。
 たかが水切り遊びでも本気で遊ぶことで何かが生まれます。この3人とは今でも年賀状をやりとりしています。ときどきドラマなどで見かけます。3人は熊谷水きり倶楽部の特別会員になっています。水切りのできる場所では投げないでいられないでしょう。続く…

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